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【サンディエゴ】妖精やストーム・トルーパー(「スター・ウォーズ」に出てくる兵士)、スーパーヒーローたちが米カリフォルニア州サンディエゴのコンベンションセンターで、レーザーガン、石弓や三叉槍などを操ってみせている。さまざまなキャラクターになりきったファンたちが、年に1度の漫画、映画、テレビ番組の祭典「コミコン・インターナショナル」の会場に押し寄せた。ポップカルチャーの強烈な刺激を求めて。
だが、着いたらそのまま会場に入るというわけにはいかない。
まず、一人ずつ、白いポロシャツに黒ズボン姿の警備員がいるブースに入るよう指示された。警備員の任務は、たくさんのオタクたちが携行している段ボール製のつえなど偽の武器が、危険でないかどうかを確認することだ。
カリフォルニア州アーバイン在住の大学生エミリー・メールさんは、日本のゲームシリーズ「ペルソナ」のキャラクター「ラビリス」に扮(ふん)していたが、2.1メートルほどの「おの」のチェックを受け、持ち込み可の承認を得なければならなかった。メールさんが4週間を費やして作ったこのおのは、主に発泡スチロールとのりでできていた。ただ彼女は、一部の小さなアクリルのパーツが武器だと疑われる恐れはあると心配だったと告白した。
警備員は、サッとチェックして「振り回さないように」と彼女に告げた。
コミコンのセキュリティーチェックブースは、精巧にできた衣装を身に着けた男女が、現実世界のセキュリティーのニーズに応えなければならないファンタジーと現実が奇妙に交錯した場所だ。この約4万6000平方メートル(訳注:東京ドームとほぼ同じ広さ)のコンベンションセンターに13万人もの人々が集まるからだ。警備員は武器ひとつひとつにオレンジのタグを付け、無害であることを証明する。
ここでは、「コスプレ」をした人々、つまりお気に入りの架空のキャラクターの衣装を身に着けた人々が、Tシャツとショートパンツの人とほぼ同じくらいいる。しかし、多くの衣装の中には、殺傷力のある兵器を精巧に再現したものも含まれる。
アレックス・プラクニックさんは、上部が網と貝殻で覆われた巨大な三叉槍を検査すると言って呼び止められたとき、ちょっとばかばかしいと思った。のりでくっつけて作った三叉槍だが、彼女に言わせると、「誰かをたたこうとしたら、壊れてしまう」くらいもろい。彼女は水中のスーパーヒーロー「アクアマン」の女性版と称する独自のキャラクター「アクアマーム」になりきっていた。
カリフォルニア州ハンティントンビーチ在住の獣医師助手を務めるエイプリル・ポミネロさんは、筋肉がむき出しになったように見える巨大な刃型の手が兵器だと受け取られるとは思ってもいなかった。しかし、警備員は、問題がないことを確認してオレンジのタグを付けるまで、彼女を会場に入れてくれなかった。
ポミネロさんは、ビデオゲーム「プロトタイプ」の中心キャラクターに扮していたが、検査のために腕をテーブルの上まで持ち上げなくてはならなかった。その偽の手をはずすのは難しかったからだ。
しかし、誰もが簡単な検査でオレンジのタグをもらえたわけではなかった。
サンディエゴのレストラン経営者パトリック・ヒーリーさんは、マーベルの「アベンジャーズ」シリーズに出てくるホークアイに扮していたが、携帯していた弓から糸を外さなければならなかった。
ヒーリーさんは「昨日、糸を付けていた人を見たから大丈夫だと思っていたのに」と嘆いた。
しかし、ある警備員に、「それを使って何でも発射できる」と言われてしまった。
それでも、ヒーリーさんは昨年、警備員ともめたことを反省し、今年はプラスチックの矢じりは自宅に置いてきていた。
「Around The Clock Protection Services」と書かれたシャツを着た警備員の1人に尋ねたところ、方針や経験に関して話すことは禁じられているとの答えだった。コミコンの広報担当者も「セキュリティーについてはコメントしない方針だ」と述べた。
しかし、警備員たちは、さまざまなものをチェックしながら、どうも自らも楽しんでいるように見えた。
By BEN FRITZ
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